こんにちは、こっとん(狐塚遁/Cotton)です。
このたびは「とおぼえブックマーク!」を最後まで見届けていただき誠にありがとうございます。
振り返ればサイト開設が2009年6月1日、一番初めに新渡戸のイラストを某掲示板に投稿したのが遡って同年の1月16日で、
「とおぼえブックマーク!」の誕生、ひいては僕のケモノ描きライフの発端から丸10年が経過したことになります。
10年…ポケ●ンの世界なら新生児が社会人となって野生生物の捕獲権を得るに至る時間。
開始当初は主流だった折り畳みケータイもほぼ完全にスマホへ取って変わられました。
僕の「とおぼえ」における作画方法も原稿用紙にインクとペンから完全デジタルへ、
そして板タブも液タブへ、という変遷をたどっています。
とはいえその期間中ずっとバリバリやっていたわけではなく、正直中だるみの時期はかなりありました。
更新履歴をご覧になれば分かると思いますが…2014年なんて一回しか更新していない。
その分、2018年以降は戌年ということもあって結構頑張れたと思います。
それは新渡戸や夏目らの物語を最後まできちんと形にせねば、という義務感からでもあり、
「とおぼえ」を終わらせなければ次にやるべきことへ専念できない、という焦燥感からでもあり、
正直なところ比重としては後者が強かったといえます。
決して丁寧な作品ではなかったと思います。
キャラも展開も行き当たりばったりで、結末に関しても当初の想定からかなり変更を加えました。
自分の力量が歯痒く、投げ出してしまいたくなることも一度や二度ではありませんでした。
アマチュアが「趣味」で公開している漫画は楽しんで描くものだろう、
気構えばっかりいっぱしのプロ気取りで苦しんでどうするんだ、と自縄自縛で停滞もしました。
しかしこうして顧みると、そんな苦しさや歯痒さも今の自分を作り上げた要素の一片であり、
「とおぼえ」を描こうと思わなければ、描き進めなければ進歩できなかったとも強く思います。
創作物はカメラで捉えた光景のようにその時々でしか形にできないものである、としばしば感じるのですが、
まさに自分にとってのそれが如実に表れている年表のような漫画だといえます。
読んでくださった皆様からの感想や応援、ファンアートなどもたくさんいただきました。
本当にありがたく、身に余る光栄だと感じます。
それに匹敵するほどのものを皆さんに与えられているか、正直なところ自信はありません。
ですが、皆さんに可愛がっていただいた新渡戸や夏目をはじめとしたキャラクター達には
彼ららしいラストを用意できたのではないかと思います。(福澤の見せ場ももっと用意したかった…)
ちなみに最終話で花火というワードが出て来たのは、数年前からテーマソングとして胸の内で
ミスチルの「HANABI」を想定していたからです。良い曲ですよね…
長々と書き連ねましたが、「とおぼえブックマーク!」はこれにて本当に完結となります。
お読みいただいた皆様、協力してくださった皆様に重ねて感謝申し上げます。
本当にありがとうございました!!
そしてこれからも何やかや描いていくと思いますので、よろしくお願いいたします…!
2019年 こっとん(狐塚遁/Cotton)